灰泥屋

厳密な計算
ふたつの球のなめらかなダンス

市來健吾

粘性流体のなかで向かい合う、ふたつの球。その振る舞いを近似ではなく厳密に計算し切る、流体力学の一冊。

紙の本/Kindle/技術書典/BOOTH

英語版 The Smooth Dance of Two Spheres: 紙の本/Kindle

青灰色の格子を背景に、六つのビリヤードボールと流れを表す曲線を配した横長のイメージ

「厳密に計算する」とは、どういうことだろう?

粘性流体の中を動くふたつの球。その相互作用を、Stokes flow の数式からCコード、1,414個の厳密な係数まで追いかけます。

近似から厳密へ。数式からコードへ。そして、研究の「人間味」へ。

有限桁の小数0.333333から、厳密な分数3分の1へ向かうイメージ

近似から、厳密計算へ

浮動小数点による「十分によい近似」で止めず、GMPによる有理数演算を使って、答えを厳密な係数として求めます。

Stokes方程式からCコード、係数表へ進む流れを示す図

数式からコード、係数表へ

Stokes flow、Lambの一般解、Jeffrey–Onishiの漸化式をたどり、数式を実際に動くCプログラムへ、そして1,414個の係数表へとつなげます。

流体力学、数学、物理学の専門書が並ぶ著者の本棚

研究の「人間味」

師や共同研究者との出会い、回り道、失敗、情熱、苦労、執念。学術論文からこぼれ落ちる、研究者の物語も描きます。

表A.1の係数表を拡大し、桁数の多い整数が二列にわたってページを埋める様子を示した画像

1,414個の厳密な係数が、ページを埋め尽くす。

教科書でも専門書でもない、一冊の技術同人誌。数式を理解し、コードを書き、計算結果を厳密な係数として確かめる。数学とコード、そしてその背後にある研究の「人間味」まで知りたい読者へ。