灰泥屋

わおんMusic Transcriber

録音のなかの音符を、見る。

わおん(WaoN)は、録音を編集できる音符に変えるアプリです。波形と、スペクトログラムと、そこから検出された音符が、ひとつのタイムラインに並びます。耳で聴いているものを目で見て、違うところは手で直して、MIDI か MusicXML で書き出せます。iPhone・iPad・Mac 用。

App Store からダウンロード

最初の30秒は無料——解析も編集も書き出しも、すべて試せます。買い切りの Full Unlock(4,980円)で長さの制限がなくなり、iPhone・iPad・Mac のすべてで使えます。サブスクリプションもアカウントも不要です。

濃紺と紫のスペクトログラムの上に、検出された音符がオレンジの棒で重ねて描かれ、右端にピアノの鍵盤が並んでいる

検出された音符が、それを取り出したスペクトログラムの上に描かれる。

できること

音符の取り出しには、位相差による周波数補正を使っています。FFT の分解能そのものより細かく音程が決まります。

見る

  • 音声ファイルを開く、またはその場でマイク録音する
  • 波形・スペクトログラム・検出された音符を、ひとつのタイムラインで
  • 頭出しと拡大縮小
  • 元の音を変えずに、再生速度とピッチを変える——−2倍(逆再生)から 0倍(静止)を経て +2倍まで
  • 難所にループを設定して、繰り返し聴く
  • スペクトル/重ね表示/音符のみを切り替え

直す

  • 音符を1つずつ選んで、その音だけ鳴らす
  • 時間方向にも音程方向にもドラッグで移動
  • 拾えなかった音を足し、拾いすぎた音を消す
  • 音程・開始・終了・ベロシティを数値で微調整
  • 取り消しとやり直し

書き出す

  • MIDI または MusicXML で書き出し
  • 調とテンポは書き出し前に自動推定
  • 推定が外れていれば手で直せる
  • ファイルに保存、または他の音楽アプリへ送る

画面

自動採譜は答えではなく、出発点です。わおんでは、その出発点が目に見えて、修正も簡単にできます。

iPad の作業画面。上に再生操作と波形、下にスペクトログラムとオレンジの音符が重なっている
作業画面。上が波形、下がスペクトログラムと音符。ひとつのタイムラインが両方を貫きます。
iPad のノート・インスペクタ。選択した音符の数値入力欄が並んでいる
ノート・インスペクタ。ドラッグでは足りないとき、音程・開始・終了・ベロシティを数値で。
iPhone の同じ作業画面。スペクトログラムと音符が画面いっぱいに表示されている
iPhone でも同じ作業画面。1回の購入で3つのプラットフォームすべてに使えます。

止めても、鳴っている

再生速度は −2倍から +2倍まで、ひとつのつまみで連続して変わります。マイナスは逆再生。そして0倍にしても、音は止まりません。再生位置のスペクトルを合成しつづけるので、和音がそこで鳴ったまま——内声をもう一度聴くために、時間に追われる必要がありません。

Apple の標準ライブラリは、速度を 0 にできません。しかしオープンソース版 WaoN の位相ボコーダ pv を使えば、逆再生も、一時停止も、頭出しも、すべて自然につながります。

録音が長くても

無料版で扱えるのは最初の30秒です。Full Unlock のあとは、長さの上限があらかじめ決められていません。開けるファイルであれば、端末の空きストレージ(メモリではありません)が許すかぎり処理します。1時間の音源も、いつも通り扱えます。

作業画面もそのために作られています。タイムラインは秒ではなく音源のフレーム番号で管理され、わおんはいま作業している範囲だけをファイルから読みます。波形もスペクトルも解析も、動かした範囲ごとに計算されます。

音楽はセッションだ

わおんはセッション指向のアプリです。一度に扱うのはひとつの録音で、セッションが終われば、それでおしまい。別のものを開けば、アプリはそちらへ移ります。わおんは、あなたの作業物の保存に責任を持ちません。責任を持つのは、あなたです。管理すべきライブラリもなければ、移行に困るプロジェクト形式もありません。残したいものは書き出してください——MIDI、MusicXML、あるいはここで録音した音声を、好きな場所へ。セッションをまたいで残るのは作り直せるものだけです。スペクトログラムのタイルと検出された音符がシステムのキャッシュに置かれますが、いつ捨てても、失うのは計算し直す時間だけです。

サーバーがないから、アカウントもない。アカウントがないから、パスワードもない。登録するものも、忘れるものもありません。

解析は端末の中で完結します。録音がアップロードされることはなく、広告もなく、あなたと開いた音源とのあいだに挟まるものが何もありません。

1996年から

1996年12月3日、wav2mid という小さなプログラムを書き始めました。音のファイルを読んで、MIDI の音符を書き出すものです。二日後に第一世代を凍結し、その後の年月をかけて WaoN になりました。GPL で公開し、Linux のディストリビューションに収録され、会ったことのない人たちに使われてきました。最後のリリースは2015年です。

WaoN は MIDI プレイヤーの逆です。音符を音にするのではなく、音を音符にします。

わおんは、コアとなる仕組みは昔のまま、それをいまのスマホやパソコンで動かせるようにしたものです。音楽のスペクトルが目の前にあらわれ、そこから取り出された音符が、同じタイムラインの上に並ぶ。そしてその音符を、つかんで動かせる。

オープンソース版の WaoN は、これまでどおり、無料で、GitHub で公開中です。github.com/kichiki/WaoN

理論背景は、本で解説

スペクトログラムがなぜあの形に見えるのか。その詳しい理論的な解説は、一冊の本になっています。

『音楽と数理 才能にたよらない耳コピ』の表紙

音楽と数理
才能にたよらない耳コピ

音と音程から始め、フーリエ解析、離散フーリエ変換、パワー・スペクトル、窓関数、フェイズ・ボコーダによる周波数補正をたどり、それらを使って WaoN がどうオーディオを MIDI に変えるのかを見ていきます。専門家向けではなく、好奇心のあるアマチュア向けに書きました。

紙の本/Kindle/技術書典/BOOTH

この本の紹介ページ →

価格

ダウンロード無料
無料版どんな録音でも、最初の30秒を解析・編集・書き出しできます。その30秒のなかでは全機能が使えます——購入で解放されるのは長さだけで、機能は隠されていません。
Full Unlock買い切りのアプリ内課金、4,980円。以後、長さの上限はありません。
対応端末ユニバーサル購入により、1回の購入で iPhone・iPad・Mac に使えます。
サブスクリプションありません。

繰り返されるものが何もありません。サブスクリプションも、更新も、維持しなければならないアカウントも。一度買えば、それであなたのものです。

動作環境

iPhoneiOS 16.0 以降
iPadiPadOS 16.0 以降
MacmacOS 14.0 以降
サイズ2.8 MB
表示言語英語

よくある質問

どんな音楽に向いていますか?
和音のある音楽です。わおんは音程を取り出すので、複数の音が同時に鳴っていても、それぞれを拾おうとします——ピアノやギターの和音、アンサンブルの内声。一方、音程を持たない打楽器は対象外です。楽器ごとに倍音の出方が違うぶんの調整もしていますが、完璧に取り切れるわけではありません。だから、あとから直せるようにしてあります。
サブスクリプションですか?
いいえ。Full Unlock は一度きりの購入で、期限もありません。
端末ごとに買い直す必要がありますか?
ありません。ユニバーサル購入なので、同じ Apple アカウントの iPhone・iPad・Mac で使えます。
買う前にどこまで試せますか?
どんな録音でも最初の30秒について、機能はすべて使えます——解析し、音符を編集し、書き出すところまで。購入は長さの制限を外すもので、機能を解放するものではありません。
音源はサーバーに送られますか?
送られません。解析は端末の中で完結し、アカウントも不要です。アップロードされるものはなく、アプリが作業物のライブラリを持つこともありません——残したいものは、ご自身で書き出してください。
どのくらい長い録音を扱えますか?
Full Unlock のあとは、あらかじめ決められた上限はありません。律速するのはデバイスの空きストレージだけです。いま作業している範囲だけをファイルから読む構造なので、1時間の録音もいつも通り扱えます。
編集した内容はどこにありますか?
セッションのなかと、作り直せる解析結果のシステムキャッシュ(スペクトログラムのタイルと検出された音符)です。残したいものは MIDI か MusicXML で書き出してください。キャッシュを消しても、失うのは計算し直す時間だけです。
どんな音声ファイルを開けますか?
端末で再生できるものなら開けます——MP3、AAC/M4A、WAV、AIFF など。マイクでその場に録音することもできます。
何を書き出せますか?
MIDI と MusicXML です。調とテンポは自動推定され、手で直せます。
オープンソースの WaoN と同じものですか?
このアプリで使っているコアの解析コードは共通です。2つのプロジェクトの作者も同じです。ですからオープンソースの WaoN プロジェクト(waonpvgwaon)は GPL のまま GitHub で無料で公開を続け、このアプリには別ライセンスで提供しています。

知っている曲で試してください

最初の30秒は無料で、そしてそれが正直な試し方です。すでに自分の耳で取ったことのある音源を開いて、わおんがどこまで見つけるか確かめてみてください。

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